ピアノが好きである。
聴くのももちろん好きだが、どちらかといえば弾くことの方が好きだ。
もっとも弾くといっても、自己満足程度にポロポロ鍵盤を叩いているだけなので、腕前の方はあまり期待しないでいただきたいが、一般的に見れば十分ピアノが弾けるといっていいレベルには弾けているのではないかと思う。
西田敏行もさぞ羨ましいことだろう。
さて、ピアノを弾くためには、当然ピアノが必要だ。
今住んでいるアパートには、ペダルもないような質素な電子ピアノが一台あるだけなので、近頃はあまり満足にピアノを弾けていない。
実家にはまともなピアノがあるので、そこでなら好きなだけピアノを弾くことができるが、いくら電車で4駅の距離とはいえ、ピアノを弾くためだけに実家にわざわざ帰るのは少々億劫だ。
そういった事情から、近頃はアパートでせせこましく、ペダルなし電子ピアノで我慢してピアノを弾いていた。
おい、ペダルってなんだ?ピアノなんて触ったこともねぇし、テレビもねぇしラジオもねぇ!
という吉幾三たちのために説明するが、ピアノにおけるペダルとは、通常であれば鍵盤から指を離せばすぐに音が消えていくはずのピアノの音を、ペダルを踏んでいる間は音が鳴りっぱなしになるようにすることが出来るという装置のことである。
このペダルを踏むことによって、先に弾いた鍵盤と、次に弾く鍵盤の距離が遠く離れていても、音を途切れさせることなく滑らかに弾くことができる。
要はペダルとは、美しくピアノを演奏するために無くてはならない物なのだ。
さて、話を戻そう。
今のアパートでピアノを弾くにあたり、非常に重要な要素であるペダルが不足している事に我慢できなくなった私は
昨日、バイトから帰る道すがら、楽器屋で電子ピアノ用のペダルを購入することにした。
高価なものから安価なものまで数多く取り揃えられていたが、私はその中でも一番高価だった5000円のペダルを買うことに決めた。どうせなら良いものが欲しかったのだ。
しかし当方はフリーター。収入がアルバイトの時給に完全依存している私からしたら5000円は手痛い出費である。
収入の詳細は伏せさせていただくが、財布に5000円が入っていたら思わず「こんなところに国家予算が!!」と叫んでしまう程度には、私にとって5000円というのは大金なのだ。
その私が、一部の迷いもなく国家予算である5000円を手放せる機会などそう多くはないことなので、なかなか良い買い物をしたなと思う。
良い買い物のあとの満足感は、筆舌に尽くしがたい。
そんなことから、昨日は多幸感に包まれて、軽い足取りで帰りの電車へ乗り込んだのであった。
さて、前置きが非常に長くなってしまったが、実はここからが本記事の本題である。
ペダル買ってたせいで、人身事故に巻き込まれて1時間半も電車が止まった
以上。本題終わり。
やれやれ、ペダルのせいでえらい目にあってしまった。
では、ようやく本題も片付いたことだし、そろそろこの駄文も結びに入ろうと思う。
それにしても、いくらペダルだからといって、電車の到着時間まで伸ばすのはいかがなものだろうか?伸ばすのはピアノの音くらいにしておいてもらいたい。
まぁ、とはいえ、おかげで今日のブログのネタができたし
どうせ早く帰っても暇を持て余すだけなので、むしろこの方がよかったのかも知れない。
ついでに、このブログのアクセス数も伸ばしてもらえれば、ありがたい事この上ないのだが。
―完―